推薦入試とは

 一般入試が学力試験などの成績を中心に合否を判定するのに対し、推薦入試は、成績だけでなく受験生の特質なども判定に加えるものです。指定校制、地域指定制、公募制、AO入試があります。
 
指定校制といわれる推薦入試は、大学や専門学校が高校を指定して推薦生徒を依頼する制度です。指定校推薦で合格した場合は必ず入学しなければなりません。募集案内も高校に直接送られますので、指定された高校以外からは応募できません。

地域指定制は出願できる地域を限定した推薦です。効率の学校などに多く、県内在住者や県内高校卒業者に限るなどという条件になっています。 

一般公募推薦は、「推薦入試」のひとつで、高校で推薦を受けて一般入試とは別枠で受験します。多くの場合、高校3年生の1学期までの評定平均値(全科目の成績平均)が志望校の基準を満たしていないと出願できません。高校での部活動や課外活動(ボランティア)や英検などの資格で評価されることが多いので、コツコツと日々の勉強を頑張ってきた人向けの入試形態です。
        

AO入試とは?

アドミッション・オフィス(=入学者審査事務室)入試の略。

従来型の学力試験で選抜するものと異なり、早い時期から数回の面接や論文等の提出による審査で時間をかけた選抜を行います。受験生の能力・適正や意欲、入学後の学習目的など多角的な面を見ることで、その学校にふさわしい学生を入学させようとするものです。なお、一部の大学によっては、学力試験を課すところもあります。
 

推薦入試とAO入試の違いはなに?

原則としてAO入試には学校長の推薦は必要ありません。誰でも自由に応募できます。ポイントは面接がもっとも重視されることです。個人面接や集団面接があり、何度も面接を行う学校もあります。 AO入試は5月~8月にエントリーがスタートします。早めに準備をして対策をたてる必要があります。 面接だけではなく、体験授業やグループディスカッションなど、各学校独自の選抜方法があります。情報をしっかりチェックしておきましょう。 
 

評定平均ってなに?

評定平均は中学校でいう「内申点」のようなものですが、かなり厳密で3年間で学習した全教科・全科目の評定(5段階)の合計を、その科目数で割ったものです。出願時に提出が求められる調査書に明記されます。基準となる成績は、3学期制の高校は3年生1学期まで、前後期制の高校は3年生前期までが一般的です。

成績概評とはAからEの5段階で評定平均値を表したものです。推薦入試では、多くの学校で全体の評定平均値または成績概評で指定していますが、科目を指定したり、指定科目の合計値を条件とする学校もありますので募集要項で確認しましょう。

成績総評  評定平均値
A段階    5.0~4.3
B段階    4.2~3.5   
C段階          3.4~2.7
D段階          2.6~1.9
E段階          1.8以下
 

大学・短大と専門学校・養成所との違いは?

 卒業後に取得できる国家試験の受験資格や、交付される免許も同じです。

大学の場合は修業年数が4年間で、短大・専門学校よりも長い分、より多くの幅広い知識を身につけることができます。学歴面では大学卒、短大に対しては専門学校卒と同じ評価になることもあります。助産師、保健師を目指すのであれば、大学を志望することになります。

看護専門学校を卒業してから、助産師コースや保健師学校に進学する道もありますが、保健師養成校は全国的にみても数が少ないので、現役生の場合は、最初から大学に進学したほうがよいでしょう。


<まとめ>
  • 大学では、一般教養科目を学べる。卒業すると「大卒」という学歴で学士を取得できる。
     
  •  看護師国家試験の受験資格という点では、大学も短大も専門学校も同じ。
     
  • 助産師や保健師を目指す場合は、養成コースを併設している大学進学にしたほうがよい。        

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